特別なズィクル(唱念)
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ズィクル(唱念)4-特別なズィクル(唱念)
﴿كتاب الأذكار – الأذكار المقيدة ﴾
] 日本語– Japanese – ياباني [
ムハンマド・イブラーヒーム・アッ=トゥワイジュリー
翻訳 : サイード佐藤
校閲 : ファーティマ佐藤
2007 - 1428
﴿كتاب الأذكار – الأذكار المقيدة ﴾
« باللغة اليابانية »
محمد بن إبراهيم التويجري
ترجمة: سعيد ساتو
مراجعة: فاطمة ساتو
2007 - 1428
4-特別なズィクル(唱念)
● 次に挙げるものは、特別な出来事‐つまり日常的な状況、困難な状況、特別な状況‐において唱えられるズィクルです。
①日常的状況におけるズィクル
● 食事や着衣の際に唱えること:
ムアーズ・ブン・アナス(彼らにアッラーのご満悦あれ)によれば、アッラーの使徒(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)は言いました:「食事を終えた後、“私の力が少しも介在しないところにおいて、この食事を私にお恵みになられたアッラーにこそ全ての賞賛あれ。”と言った者は、それ以前に犯した罪を赦されるであろう。また着衣した後、“私の力が少しも介在しないところにおいて、この衣服を私にお恵みになられたアッラーにこそ全ての賞賛あれ。”と言った者は、それ以前に犯した罪を赦されるであろう。」(アブー・ダーウードとアッ=ティルミズィーの伝承[1])
● 新調の衣服を着用した際に言うことと、言われること:
1-アブー・サイード・アル=フドゥリー(彼にアッラーのご満悦あれ)は言いました:「アッラーの使徒(彼にアッラーからの平安と祝福あれ)は長衣であろうとターバンであろうと、新しい衣類を着用する時にはアッラーの御名を唱えました。そしてこう言いました:“アッラーよ、全ての讃美はあなたにこそあれ。あなたこそが私にこれを着せて下さいました。これにある良きものと、これによって得られる良きものを与えて下さいますように。そしてあなたにそこにある悪しきものと、それによって得られる悪しきものからのご加護を求めます[2]。”」アブー・バスラはこう言っています:「預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)の教友たちは誰かが新しい衣服を着用した時には、彼にこう言ったものでした:“(その服が)着古され、その後更にアッラーが新しい物を与えて下さいますよう。[3]”」(アブー・ダーウードとアッ=ティルミズィーの伝承[4])
2-ウンム・ハーリド・ビント・ハーリド(彼女にアッラーのご満悦あれ)は言いました:「アッラーの使徒(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)のもとに、黒い模様付きの絹織りの服を含む何枚かの衣類がもって来られました。(アッラーの使徒は人々に)言いました:“この絹織りの模様付きの服を、誰に着せたらよいと思うか?”すると人々は黙り込んでしまいました。(アッラーの使徒は)言いました:“ウンム・ハーリドを連れて来なさい。”そして私は預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)のもとに連れて来られ、彼の手でもってそれを着せられました[5]。そして彼は私に2回、こう言いました:“(その服が)ぼろになり、着古されるまであなたが長生きしますよう。”そして彼はその絹織りの服の模様を眺め、私に向かってそれを指差してこう言いました:“ウンム・ハーリド、これは綺麗だな。”」(アル=ブハーリーの伝承[6])
● 家に入る時に唱えること:
ジャービル(彼にアッラーのご満悦あれ)は言いました:「私は、預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)がこう言うのを聞きました:“人が自分の家に入る折や食事の際にアッラーの御名を唱えれば、シャイターンは(その仲間たちに向かって)こう言う:「ここにはあなた方の寝泊り出来る場所もなければ、夕食もない。」そしてもし家に入った時にアッラーの御名を唱えなければ、シャイターンは(その仲間たちに向かって)こう言う:「ねぐらにありついたぞ。」そして食事の際にアッラーの御名を唱えなければ、シャイターンは(その仲間たちに向かって)こう言う:「ねぐらと食事にありついたぞ。」”」(ムスリムの伝承[7])
● 家を出る時に唱えること:
1-ウンム・サラマ(彼女にアッラーのご満悦あれ)によれば、預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)は家を出る時にはこう言ったものでした:「アッラーよ、私は自分が迷い迷わされることから、また過ちを犯し犯されることから、また不正を働き働かれることから、また無知に陥り無知に陥らされることから、あなたにご加護を求めます。」(アッ=ティルミズィーとアン=ナサーイーの伝承[8])
2-アナス・ブン・マーリク(彼にアッラーのご満悦あれ)によれば、預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)は言いました:「家から出る時に、“アッラーの御名において、私はアッラーにこの身を委ねます。そしてアッラーの他に諸事を司り事象を変転させる、いかなる威力もなし。”と言えば、その時その者は(天使から)こう言われる:“あなたは正しく導かれました。そして心配することもなく、ご加護を受けました。”そしてシャイターンたちは彼から遠ざかり、互いにこう言う:“正しく導かれ、心配する必要もなく、ご加護を受けた者をどうやって迷わせられるというのか?”」(アブー・ダーウードとアッ=ティルミズィーの伝承[9])
● トイレに入る時に唱えること:
アナス(彼にアッラーのご満悦あれ)は言いました:「預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)はトイレに入る時には、こう言ったものでした:“アッラーよ、私はあなたに男女のシャイターンからのご加護を乞います。”」(アル=ブハーリーとムスリムの伝承[10])
● トイレから出る時に唱えること:
アーイシャ(彼女にアッラーのご満悦あれ)によれば、預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)は用便を済ませて出てくると、こう言ったものでした:「あなたにお赦しを求めます。[11]」(アブー・ダーウードとアッ=ティルミズィーの伝承[12])
● モスクに赴く時に唱えること:
イブン・アッバース(彼らにアッラーのご満悦あれ)はある晩、預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)と共に彼の叔母のマイムーナ(彼女にアッラーのご満悦あれ)の所で過ごしました・・・‐中略‐・・・するとムアッズィンがアザーン[13]をしました。そしてアッラーの使徒(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)は、こう言いながらモスクへ向かって家を出ました:「アッラーよ、私の心に光を、私の舌に光を、私の聴覚に光を、私の視覚に光を、私の後ろから光を、私の前から光を、私の上から光を、私の下から光をお与え下さい。アッラーよ、私に光をお与え下さい。」(アル=ブハーリーとムスリムの伝承[14])
● モスクに出入りする時に唱えること:
1-アブドッラー・ブン・アムル(彼らにアッラーのご満悦あれ)によれば、預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)はモスクに入る時にはこう言ったものでした:「私は偉大なるアッラーに、その尊い御顔に、そして原初よりのかれの権威において、呪われたシャイターンからのご加護を与えて下さるよう求めます。」(アブー・ダーウードの伝承[15])
2-「アッラーの御名において、そしてアッラーの使徒に祝福と平安あれ。アッラーよ、あなたのご慈悲の扉を私にお開き下さい。」
そしてモスクを出る時には、こう言いました:「アッラーの御名において、アッラーの使徒に祝福と平安がありますように。アッラーよ、私にあなたの恩恵をお恵み下さい。」イブン・マージャはこの伝承を次の言葉と共に伝えています:「アッラーよ、私を呪われし悪魔からお守り下さい。」(アブー・ダーウードとイブン・マージャとイブン・アッ=スンニーの伝承[16])
● 新月を見た時に唱えること:
タルハ・ブン・ウバイドッラー(彼にアッラーのご満悦あれ)によれば、預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)は新月を見た時には、こう言ったものでした:「アッラーよ、祝福とその継続と共に、そして平安とその継続と共に新月をお見せ下さい。私とあなたの主は、アッラーです。」(アッ=ティルミズィーとアフマドの伝承[17])
● アザーン(礼拝への呼びかけ)を聞いた時に唱えること:
1-アブドッラー・ブン・アムル・ブン・アル=アース(彼らにアッラーのご満悦あれ)は、預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)が次のように言うのを聞きました:「アザーンを聞いたら、彼が言うように(後について)言うのだ。それから私に対しての祝福を祈願する言葉を上げよ。私に1回祝福を祈願する者には、アッラーが彼のためにその10倍のご慈悲をかけて下さる。それから私のために、アッラーにアル=ワスィーラ(かれの御許での高い位階)を乞うのだ。それは天国において、アッラーのしもべの中のしもべにしか許されない位階であり、私がそれ(を与えられる者)であることを望む。私にアル=ワスィーラを乞う者には、とりなしが与えられるであろう。」(ムスリムの伝承[18])
2-ジャービル・ブン・アブドッラー(彼らにアッラーのご満悦あれ)によれば、アッラーの使徒(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)は言いました:「アザーンを聞いた際に、“アッラーよ、この完全なる呼びかけと常なるサラー(礼拝)の主よ。ムハンマドに天国での位階と栄誉を与え、彼をあなたが約束されたところの賞賛に溢れた場所へと復活させて下さい”と言った者には、審判の日私のとりなしがあるであろう。」(アル=ブハーリーの伝承[19])
3-サアド・ブン・アビー・ワッカース(彼にアッラーのご満悦あれ)によれば、アッラーの使徒(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)は言いました:「アザーンをする者(の声)を聞いて、“私は、並ぶ者無き唯一のアッラー以外に真に崇拝すべきものは無く、ムハンマドは彼のしもべであり使徒であると証言します。私はアッラーが私たちの主であり、イスラームが私たちの宗教であり、そしてムハンマドが私たちの使徒であることに満足しました”と言う者は、その罪を赦されよう。」(ムスリムの伝承[20])
②困難の際のズィクル
● 辛く悲しい時に唱えること:
1-イブン・アッバース(彼らにアッラーのご満悦あれ)によれば、アッラーの使徒(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)は辛い時にはこう言ったものでした:「偉大かつ寛大なアッラー以外に真に崇拝すべきものはなく、偉大なる玉座の主であるアッラー以外に真に崇拝すべきものはなく、天地の主・貴い玉座の主アッラーの他に真に崇拝すべきものはありません。」(アル=ブハーリーとムスリムの伝承[21])
2-そしてムスリムの伝える伝承にはこうあります:預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)は何らかの災厄を被った時には、こう言ったものでした・・・以下上記の伝承と同文。(ムスリムの伝承[22])
3-サアド・ブン・アビー・ワッカース(彼にアッラーのご満悦あれ)は言いました:「アッラーの使徒(彼にアッラーからの平安と祝福あれ)は言いました:“ズー・アン=ヌーン(ユーヌス、つまりヨナのこと)が大魚の腹の中で唱えた祈願の言葉:「あなたの他に真に崇拝すべきいかなるものもありません。崇高なるお方よ。私は実に不正者の仲間でした」とムスリムが呼びかければ、アッラーが彼に応じられないことはないであろう。”」(アッ=ティルミズィーの伝承[23])
● 恐怖心を抱いた時に唱えること:
サウバーン(彼にアッラーのご満悦あれ)によれば、預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)は恐怖を覚えた時に、こう言ったものでした:「かれこそが主。私はかれにいかなるものも並べたりはしない。」(アン=ナサーイーの伝承[24])
● 心配や悲しみに襲われた時の唱えること:
アブドッラー・ブン・マスウード(彼にアッラーのご満悦あれ)は言いました:「アッラーの使徒(彼にアッラーからの平安と祝福あれ)は言いました:“心配や悲しみにとらわれてもこのように唱えれば、アッラーはその心配と悲しみを消し去られ、その代わりに喜びをもたらして下さるであろう:「アッラーよ、私はあなたのしもべです。あなたの男のしもべの息子で、あなたの女のしもべの息子です。私の前髪はあなたの御手に委ねられています[25]。あなたの私に対する裁定は既に成され、私に関するあなたの判決は公正です。私はあなたが自らそう名付けられた、あるいはあなたの啓典の中で下された、あるいはあなたがあなたの創造物に教えられた、あるいはあなたが不可視なる知識においてそれを占有されている全ての御名において、クルアーンを私の心の春とし、私の胸中の光とし、私の悲しみや不安を取り除くものとして下さい。」”すると(教友たちは)言いました:“アッラーの使徒よ、私たちはその言葉を学ぶべきではないですか?”(アッラーの使徒は)言いました:“もちろん、それを聞いた者は学ぶべきである。”」(アフマドの伝承[26])
● 人々を恐れる時に唱えること:
1-アブー・ムーサー・アル=アシュアリー(彼にアッラーのご満悦あれ)によれば、預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)は人々に対して恐怖感を抱いた時、こう言いました:「アッラーよ、彼らの首根っこをおつかみ下さい。そして私たちはあなたに、彼らの諸悪からのご加護を求めます。」(アブー・ダーウードとアフマドの伝承[27])
2-「アッラーよ、あなたが望まれる方法で私を彼らからお護り下さい。」(ムスリムの伝承[28])
● 敵と対面した時に唱えること:
1-アナス(彼にアッラーのご満悦あれ)は言いました:「アッラーの使徒(彼にアッラーからの平安と祝福あれ)は戦いの際、こう言ったものです:“アッラーよ、あなたは私の力で、あなたは私の援助者です。あなたによって(敵の策略を)壊滅させ、あなたによって遠征し、あなたによって戦います。”」(アブー・ダーウードとアッ=ティルミズィーの伝承[29])
2-イブン・アッバース(彼らにアッラーのご満悦あれ)によれば、イブラーヒーム(アブラハム)は火の中に投げ込まれた時に「私たちにはアッラーさえいらっしゃれば十分です。そしてアッラーこそ最高の庇護者です」と言いましたが、ムハンマド(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)は、人々が: -人々から「あなた方(との戦い)のために敵が集結している。彼らを恐れるのだ。」と言われても、むしろ(動ぜずに)イーマーン[30]が増大し、「アッラーさえいらっしゃればそれで十分なのだ。全てを請け負われるお方の何と素晴らしいことか。」と言う者たち。,(クルアーン3:173)と言った時に、この言葉を唱えました。(アル=ブハーリーの伝承[31])
● 敵に対する勝利を願う時に唱えること:
アブドッラー・ブン・ウバイ・アウファー(彼らにアッラーのご満悦あれ)は言いました:「アッラーの使徒(彼にアッラーからの平安と祝福あれ)は塹壕の役[32]で、(マッカ軍の)シルク[33]の民に対して、アッラーにこう祈りました:“アッラーよ、啓典を下されたお方よ、清算を敏速になされるお方よ、敵軍を敗走させて下さい。アッラーよ、彼らを揺るがせ敗走させて下さい。”」(アル=ブハーリーとムスリムの伝承[34])
● どうしようもないような状況に陥った時に唱えること:
アブー・フライラ(彼にアッラーのご満悦あれ)は言いました:「アッラーの使徒(彼にアッラーからの平安と祝福あれ)は言いました:“強い信仰者はアッラーにとって弱い信仰者よりも優れており、寵愛に値する存在である。そしてそのいずれもよき者なのだ。あなたを益する事において努力し、アッラーにご援助を乞え。そして自分が無力であると思うのではない。何か望ましくない事が起こっても、「もしこうしていたら、このようになっていたのに」などと言ってはならない。しかしこう言うようにせよ:「(これは)アッラーがお定めになられたこと。かれはかれのお望みのことをされたのだ」というのも、「もし」というのはシャイターンの行いの入り口だからである。”」(ムスリムの伝承[35])
● 罪を犯した者が言い、またすべきこと:
アブー・バクル(彼にアッラーのご満悦あれ)は言いました:「私は、アッラーの使徒(彼にアッラーからの平安と祝福あれ)がこう言うのを聞きました:“何らかの罪を犯してしまったしもべで、よく身を清め、それから立って2ラクアの礼拝をし、かつアッラーからのお赦しを乞う者は、アッラーによってその罪を赦されないことがないであろう。”それから(アッラーの使徒は)この節を読みました:-そして大罪、あるいは小さな罪を犯した後で、アッラーのことをズィクルする者たち・・・,」(アブー・ダーウードとアッ=ティルミズィーの伝承[36])
● 返済不可能なほどの債務を抱えてしまった者が唱えること:
1-アリー(彼にアッラーのご満悦あれ)によれば、彼のもとに1人のムカーティブ[37]がやって来て、こう言いました:「“私は自らの債務を返済することが出来ません。どうか助けて下さい。”(アリーは)言いました:“アッラーの使徒(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)が私に教えてくれた言葉を、お前に教えてやろうか?”それを唱えれば、例えお前にサビール山ほどの借金があっても、アッラーがお前の債務をご遂行して下さるだろう。(そしてアリーは)言いました:“アッラーよ、私をハラームのものではなくあなたのハラールのもの[38]で充分として下さい。そしてあなたの恩恵によって、私をあなただけで足る者として下さい。”」(アッ=ティルミズィーとアフマドの伝承[39])
2-アナス・ブン・マーリク(彼にアッラーのご満悦あれ)は言いました:「預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)はこう言ったものでした:“アッラーよ、私はあなたに心配と悲しみ、無力さと怠慢、臆病と吝嗇、そして債務の重荷と人々の圧制からのご加護を願います。”」(アル=ブハーリーの伝承[40])
● 大小の災厄に見舞われた者が唱えること:
1-至高のアッラーはこう仰られました:-そして忍耐する者たちに良き知らせを伝えよ。(彼らは)災難が降りかかった時に「私たちは実にアッラーにこそ属し、そして彼の御許へと還り行く境遇にあります。」と言う者たち。彼らには主からの祝福とご慈悲があり、そして彼らこそは正しく導かれた者なのである。,(クルアーン2:155-157)
2-ウンム・サラマ(彼女にアッラーのご満悦あれ)は言いました:「私は、アッラーの使徒(彼にアッラーからの平安と祝福あれ)がこう言うのを聞きました:“本当に私たちはアッラーにこそ属します。そして本当に私たちはアッラーの御許へ帰って行きます。アッラーよ、私が受けた災難において(辛抱することで)私に報奨を与え、この災難の後にそれより素晴らしいものを私にお授け下さい。”」(ムスリムの伝承[41])
● シャイターンとその囁きを駆逐するために唱えること:
1-至高のアッラーはこう仰られました:-そしてもしシャイターンからの悪の囁きによってそそのかされた時には、アッラーにご加護を乞うのだ。実にかれこそは全てをお聞きになり、ご存知になられるお方である。,(クルアーン41:36)
2-アザーン(礼拝への呼びかけ)とズィクルの遵守、クルアーンの読誦、アーヤト・アル=クルシー(クルアーン2:255)の読誦などを行うこと。その詳細については後に触れることにします。
● 怒りの際に唱えること:
スライマーン・ブン・サアド(彼にアッラーのご満悦あれ)は言いました:「私たちは預言者(彼にアッラーからの平安と祝福あれ)のもとに座っていましたが、そこで2人の男が互いに罵り合い始めました。そしてその片方は激昂してもう1人を罵り、顔を真っ赤にしていました。それで預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)は言いました:“私は彼がそれを唱えれば、彼の抱いているものが消え失せてしまうところの言葉を知っている。もし彼がこう言えば:「アッラーに、呪われたシャイターンからのご加護を願います・・・」”」(アル=ブハーリーとムスリムの伝承[42])
③特別な状況におけるズィクル
● 雄鶏の鳴き声やロバのいななき、犬の吠え声を聞いた時に唱えること:
1-アブー・フライラ(彼にアッラーのご満悦あれ)によれば、預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)は言いました:「雄鶏の鳴き声を聞いたら、アッラーからのお恵みを乞うのだ。というのもそれは天使を見たのであるから。そしてロバのいななきを聞いたのなら、アッラーにシャイターンに対するご加護を乞うのだ。というのもそれは、シャイターンを見たのであるから。」(アル=ブハーリーとムスリムの伝承[43])
2-ジャービル・ブン・アブドッラー(彼らにアッラーのご満悦あれ)は言いました:「アッラーの使徒(彼にアッラーからの平安と祝福あれ)は言いました:“夜に犬の吠え声とロバのいななきを聞いたのなら、アッラーにご加護を乞うのだ。というのもそれらは、あなた方には見えないものを見たのであるから[44]。”」(アブー・ダーウードとアフマドの伝承[45])
● 集まりの場から立ち上がる時に唱えること:
アブー・フライラ(彼にアッラーのご満悦あれ)は言いました:「アッラーの使徒(彼にアッラーからの平安と祝福あれ)は言いました:“無益でかしましい集まりの場から立つ前に、「崇高なるアッラーよ、あなたを讃美します。私はあなた以外に真に崇拝すべきいかなるものもないことを証言し、あなたにお赦しを乞い、そして悔悟します」と言った者は、その集まりの場であったことに関して赦されるであろう。”」(アフマドとアッ=ティルミズィーの伝承[46])
● 病気その他の厳しい状況にある者を見た時に言うこと:
イブン・ウマル(彼らにアッラーのご満悦あれ)は言いました:「アッラーの使徒(彼にアッラーからの平安と祝福あれ)は言いました:“厳しい状況にある者を見た時、「あなたに降りかかった災難から私を守って下さった、そして私をかれが創造された多くのものより尊んで下さったアッラーに称えあれ。」と言う者は、(その者に降りかかった)その試練に遭遇しないであろう。”」(アッ=タバラーニーの伝承[47])
● ムスリムに不正を働く者に対してのドゥアー(祈願):
1-アリー・ブン・アビー・ターリブ(彼にアッラーのご満悦あれ)は言いました:「塹壕の役[48]の日、私たちは預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)と共にありました。(預言者は)言いました:“彼らの墓と家を、アッラーが炎で溢れ返して下さいますよう。私たちは彼らのせいで、日が沈むまでアスル(午後遅くの礼拝)をすることが出来ませんでした。”」(アル=ブハーリーとムスリムの伝承[49])
2-「アッラーよ、ムダル部族に対するあなたの懲罰を痛ましいものにして下さい。アッラーよ、彼らにユースフ(ヨセフ)のそれのような年月[50]をお与え下さい。」(アル=ブハーリーとムスリムの伝承[51])
● 助言を省みずイスラーム法に背いた者に対して言われること:
サラマ・ブン・アル=アクワァ(彼にアッラーのご満悦あれ)によれば、アッラーの使徒(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)のもとである男が左手で食事していました。それで(アッラーの使徒は)言いました:「“右手で食べよ。”(男は)言いました:“出来ません。”(アッラーの使徒は)言いました:“ああ、あなたはそう出来ない。”男は驕慢さゆえにそれ(右手で食べること)を拒んだのでした。そして男の(右)手は(しびれて)口元まで上がらなくなってしまいました。」(ムスリムの伝承[52])
● 悪を撲滅しようとする時に唱えること:
アブドッラー・ブン・マスウード(彼にアッラーのご満悦あれ)は言いました:「預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)がマッカ入城された時、カアバ神殿の周りには360の偶像がありました。彼は棒を手にそれらをつき壊し始め、こう言いました:-真理は到来し、虚妄は去った。,」(アル=ブハーリーとムスリムの伝承[53])
● 善行を施してくれた者に言うこと:
1-イブン・アッバース(彼らにアッラーのご満悦あれ)は伝えています:「預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)がトイレに入ったので、私は彼にウドゥー[54]のための水を置いておきました。すると(預言者はトイレを出た後に)言いました:“これを置いたのは誰だ?”すると彼は誰かからそのことを聞き、こう言いました:“アッラーよ、彼(イブン・アッバース)に宗教に関する理解力を与えたまえ。”」(アル=ブハーリーとムスリムの伝承[55])
2-ウサーマ・ブン・ザイド(彼らにアッラーのご満悦あれ)は言いました:「アッラーの使徒(彼にアッラーからの平安と祝福あれ)は言いました:“善行を施され、それをしてくれた人に対して:「アッラーがあなたに最高の報奨をお与え下さいますよう」と言う者は、(アッラーに対する)讃美を示した者である。”」(アッ=ティルミズィーの伝承[56])
● 果実の実りを見た時に唱えること:
アブー・フライラ(彼にアッラーのご満悦あれ)は言いました:「人々は果実がなると、それをまず預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)のもとに持って行ったものでした。そしてアッラーの使徒(彼にアッラーからの平安と祝福あれ)はそれを手にすると、こう言いました:“アッラーよ、私たちの果実において私たちを祝福して下さい。私たちの町において私たちを祝福して下さい。私たちのサーア[57]において私たちを祝福して下さい。私たちのムッド[58]において私たちを祝福して下さい・・・”そしてそれから彼の最年少の子供を呼び、それを与えたものでした。」(ムスリムの伝承[59])
● 喜ばしい出来事にあった者がすること:
アブー・バクラ(彼にアッラーのご満悦あれ)によれば、預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)は喜ばしいこと、あるいは嬉しいことがあると、至高のアッラーへの感謝のためにサジダ(伏礼)したものでした。(アッ=ティルミズィーとイブン・マージャの伝承[60])
● 驚きや喜びの際に言うこと:
1-アブー・フライラ(彼にアッラーのご満悦あれ)によれば、彼はマディーナのある道で預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)に会いましたが、彼(アブー・フライラ)はその時不浄な状態[61]にありました。それで彼はこっそり抜け出し、グスル[62]しに行きました。それで預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)が彼のことを探しましたが、彼が(預言者のもとに)戻って来ると、こう言いました:「“アブー・フライラよ、どこに行っていたのか?”(アブー・フライラは)言いました:“アッラーの使徒よ、私は自分が不浄な状態にある時にあなたに遭ってしまいました.私はグスルをするまで、あなたと共にいたくはなかったのです。”それで(アッラーの使徒は)言いました:“崇高なるアッラーに称えあれ。信仰者は穢れたりはしないのだ。”」(アル=ブハーリーとムスリムの伝承[63])
2-イブン・アッバース(彼らにアッラーのご満悦あれ)が伝えるところによると‐中略‐「ウマルは言いました:“アッラーの使徒(彼にアッラーからの平安と祝福あれ)よ、あなたはあなたの妻たちを離婚したのですか?”すると彼は私の方を見て、言いました:“いや。”私は言いました:“アッラーは偉大なり・・・”」(アル=ブハーリーとムスリムの伝承[64])
● 雲や雨を見た時に唱えること:
アーイシャ(彼女にアッラーのご満悦あれ)によれば、預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)は地平線の向こうから雲がやって来るのを見ると、例え礼拝中であったとしてもそれを中断してそちらへ向かい、こう言いました:「“アッラーよ、あなたが送られたものの悪から、あなたのご加護を乞います。”そしてもし雨が降れば2回、あるいは3回こう言いました:“アッラーよ、豊かで有益な雨を(お恵み下さい)。”そして偉大かつ荘厳なるアッラーがそれを止められ、雨が上がると、そのことゆえにアッラーを讃えました。」(アル=ブハーリーとイブン・マージャの伝承[65])
● 風が強くなった時に唱えること:
アーイシャ(彼女にアッラーのご満悦あれ)は言いました:「預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)は風が荒れだした時には、こう言いました:“アッラーよ、私たちはあなたにその(つまり風の)良き事と、その中にある良きものと、そのために送られたところの良き事を願います。そしてその悪と、その中にある悪と、そのために送られたところの悪からのご加護を求めます。”」(ムスリムの伝承[66])
● 使用人へのドゥアー(祈願):
アナス(彼にアッラーのご満悦あれ)は言いました:「私の母は言いました:“アッラーの使徒よ、あなたの小間使い(アナスのこと)のためにアッラーにドゥアーしてやって下さい。”(アッラーの使徒は)言いました:“アッラーよ、彼の財と子孫を増やし、あなたが彼に授けたものにおいて彼を祝福して下さい。”」(アル=ブハーリーとムスリムの伝承[67])
● 誰か他のムスリムを褒めたい時に言うこと:
アブー・バクラ(彼にアッラーのご満悦あれ)によれば、‐中略‐アッラーの使徒(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)は言いました:「あなた方が人をどうしても褒めなければならない時は、こう言うのだ:“アッラーこそ真の裁定をされるお方であり、アッラーに対して誰のことを称えるつもりもありませんが、私は某を云々のようであると思います。”」(アル=ブハーリーとムスリムの伝承[68])
● 誰かに褒められた時に言うこと:
ウダイ・ブン・アラトゥアは言いました:「預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)の教友たちは誰かに褒められた時には、こう言いました:“アッラーよ、彼らが言うことに関して私を咎めないで下さい。そして彼らが知らないことに関して私を御赦し下さい。そして私を、彼らが思っている以上に良い者として下さい。”」(アル=ブハーリーの伝承[69])
[1] 良好な伝承。スナン・アブー・ダーウード(4023)、サヒーフ・スナン・アブー・ダーウード(3394)、スナン・アッ=ティルミズィー(3458)、サヒーフ・スナン・アッ=ティルミズィー(2751)。文章はアブー・ダーウードのもの。
[2] 訳者注:つまりその衣服をアッラーへの服従や崇拝行為に用いれば、それによって報奨が得られますが、その衣服をアッラーへの反逆行為や不服従に用いれば、それによって罪が得られることになります。
[3] 訳者注:つまりその衣服が着古され、その後別の新しい衣服を得る時が来るまで長生きしますように、という意味です。
[4] 真正な伝承。スナン・アブー・ダーウード(4020)、サヒーフ・スナン・アブー・ダーウード(3393)、スナン・アッ=ティルミズィー(1767)、サヒーフ・スナン・アッ=ティルミズィー(1446)。文章はアブー・ダーウードのもの。
[5] 訳者注:服は子供用のもので、当時彼女はまだ子供でした。
[6] サヒーフ・アル=ブハーリー(5845)。
[7] サヒーフ・ムスリム(2018)。
[8] 真正な伝承。スナン・アッ=ティルミズィー(3427)、サヒーフ・スナン・アッ=ティルミズィー(2725)、スナン・アン=ナサーイー(5486)、サヒーフ・スナン・アン=ナサーイー(5061)。
[9] 真正な伝承。スナン・アブー・ダーウード(5095)、サヒーフ・スナン・アブー・ダーウード(4249)、スナン・アッ=ティルミズィー(3426)、サヒーフ・スナン・アッ=ティルミズィー(2724)。文章はアブー・ダーウードのもの。
[10] サヒーフ・アル=ブハーリー(142)、サヒーフ・ムスリム(375)。
[11] 訳者注:排便により身体的に清められた後、更に精神的な汚れである罪の赦しを請うという意味が含まれています。
[12] 真正な伝承。スナン・アブー・ダーウード(30)、サヒーフ・スナン・アブー・ダーウード(23)、スナン・アッ=ティルミズィー(7)、サヒーフ・スナン・アッ=ティルミズィー(7)。
[13] 訳者注:アザーンは礼拝時間を知らせる呼びかけのこと。ムアッズィンはそれを行う者。
[14] サヒーフ・アル=ブハーリー(6316)、サヒーフ・ムスリム(763)。文章はムスリムのもの。
[15] 真正な伝承。スナン・アブー・ダーウード(466)、サヒーフ・スナン・アブー・ダーウード(441)。
[16] 真正な伝承。スナン・アブー・ダーウード(465)、サヒーフ・スナン・アブー・ダーウード(440)、スナン・イブン・マージャ(773)、サヒーフ・スナン・イブン・マージャ(627)、イブン・アッ=スンニー(88)。元々の伝承はサヒーフ・ムスリム(713)。
[17] 真正な伝承。スナン・アッ=ティルミズィー(3451)、サヒーフ・スナン・アッ=ティルミズィー(2745)、ムスナド・アフマド(1397)。アッ=スィルスィラト・アッ=サヒーハ(1816)参照。
[18] サヒーフ・ムスリム(384)。
[19] サヒーフ・アル=ブハーリー(614)。
[20] サヒーフ・ムスリム(386)。
[21] サヒーフ・アル=ブハーリー(6346)、サヒーフ・ムスリム(2730)。
[22] サヒーフ・ムスリム(2730)。
[23] 真正な伝承。スナン・アッ=ティルミズィー(3505)、サヒーフ・スナン・アッ=ティルミズィー(2785)。
[24] 真正な伝承。アン=ナサーイーの「アマル・アル=ヤウム・ワ・アッ=ライル」(657)。アッ=スィルスィラト・アッ=サヒーハ(2070)参照。
[25] 訳者注:被造物は全てアッラーの支配下にあるということを表しています。
[26] 真正な伝承。ムスナド・アフマド(3712)。アッ=スィルスィラト・アッ=サヒーハ(199)参照。
[27] 真正な伝承。スナン・アブー・ダーウード(1537)、サヒーフ・スナン・アブー・ダーウード(1360)、ムスナド・アフマド(19958)。文章はアブー・ダーウードのもの。
[28] サヒーフ・ムスリム(3005)。
[29] 真正な伝承。スナン・アブー・ダーウード(2632)、サヒーフ・スナン・アブー・ダーウード(2291)、スナン・アッ=ティルミズィー(3584)、サヒーフ・スナン・アッ=ティルミズィー(2836)。
[30] 訳者注:「タウヒードとイーマーン」の章の「8.イーマーンとイーマーンの諸特質」の項参照。
[31] サヒーフ・アル=ブハーリー(4563)。
[32] 訳者注:「塹壕の役」とはヒジュラ暦5年に、マディーナの偽信者たちやユダヤ教徒クライザ部族の姦計と協力をもとにマッカ軍が部族連合を結成し、10000を超える兵をもってマディーナを包囲した出来事。物質的戦力において圧倒的に劣るマディーナ軍はペルシャ人サルマーンの提案した当時のアラブ社会では斬新的な塹壕という戦略をもって対峙し、アッラーの御力をもって敵軍を退却させました。
[33] 訳者注:詳しくは「タウヒードとイーマーン」の章のシルクの項を参照のこと。
[34] サヒーフ・アル=ブハーリー(2933)、サヒーフ・ムスリム(1742)。文章はアル=ブハーリーのもの。
[35] サヒーフ・ムスリム(2664)。
[36] 真正な伝承。スナン・アブー・ダーウード(1521)、サヒーフ・スナン・アブー・ダーウード(1346)、スナン・アッ=ティルミズィー(3006)、サヒーフ・スナン・アッ=ティルミズィー(2404)。
[37] 訳者注:「ムカーティブ」とは、ある一定の金額をその主人に支払うことを条件に自らを解放することを契約した、奴隷民のことです。
[38] 訳者注:ハラームとはイスラーム法上非合法と規定された物事で、ハラールとはそこにおいて合法と規定された物事。
[39] 良好な伝承。スナン・アッ=ティルミズィー(3563)、サヒーフ・スナン・アッ=ティルミズィー(2822)、ムスナド・アフマド(1319)。アッ=スィルスィラト・アッ=サヒーハ(266)参照。
[40] サヒーフ・アル=ブハーリー(6369)。
[41] サヒーフ・ムスリム(918)。
[42] サヒーフ・アル=ブハーリー(6115)、サヒーフ・ムスリム(2610)。文章はアル=ブハーリーのもの。
[43] サヒーフ・アル=ブハーリー(3303)、サヒーフ・ムスリム(2729)。文章はアル=ブハーリーのもの。
[44] 訳者注:天から下る様々な悪や災難のことである、と言われます(アーバーディー著スナン・アブー・ダーウード解説「アウヌ・アル=マァブード」より)。
[45] 真正な伝承。スナン・アブー・ダーウード(5103)、サヒーフ・スナン・アブー・ダーウード(4256)、ムスナド・アフマド(14334)。文章はアブー・ダーウードのもの。
[46] 真正な伝承。ムスナド・アフマド(10420)、スナン・アッ=ティルミズィー(3433)、サヒーフ・スナン・アッ=ティルミズィー(2730)。文章はアッ=ティルミズィーのもの。
[47] 真正な伝承。アッ=タバラーニーの「アル=アウサト」(5320)。アッ=スィルスィラト・アッ=サヒーハ(2737)参照。
[48] 訳者注:「塹壕の役」とはヒジュラ暦5年に、マディーナの偽信者たちやユダヤ教徒クライザ部族の姦計と協力をもとにマッカ軍が部族連合を結成し、10000を超える兵をもってマディーナを包囲した出来事。物質的戦力において圧倒的に劣るマディーナ軍はペルシャ人サルマーンの提案した当時のアラブ社会では斬新的な塹壕という戦略をもって対峙し、アッラーの御力をもって敵軍を退却させました。
[49] サヒーフ・アル=ブハーリー(6396)、サヒーフ・ムスリム(627)。文章はアル=ブハーリーのもの。
[50] 訳者注:旱魃と不作が長期にわたって続くこと。
[51] サヒーフ・アル=ブハーリー(1006)、サヒーフ・ムスリム(675)。文章はムスリムのもの。
[52] サヒーフ・ムスリム(2021)。
[53] サヒーフ・アル=ブハーリー(2478)、サヒーフ・ムスリム(1781)。文章はアル=ブハーリーのもの。
[54] 訳者注:イスラームにおいて定められたある一定の形式における、心身の清浄化を意図した体の各部位の洗浄。
[55] サヒーフ・アル=ブハーリー(143)、サヒーフ・ムスリム(2477)。文章はアル=ブハーリーのもの。
[56] 良好な伝承。スナン・アッ=ティルミズィー(2035)、サヒーフ・スナン・アッ=ティルミズィー(1657)。
[57] 訳者注:サーアはマディーナの計量単位の1つで、果実や種子・穀物類などに用いられます。1サーア(2752ml)は4ムッドに相当します。
[58] 訳者注:ムッドは両手一杯に相当する量(およそ688ml)を指し、1サーアの4分の1にあたります。
[59] サヒーフ・ムスリム(1373)。
[60] 良好な伝承。スナン・アッ=ティルミズィー(1578)、サヒーフ・スナン・アッ=ティルミズィー(1282)、スナン・イブン・マージャ(1394)、サヒーフ・スナン・イブン・マージャ(1143)。文章はイブン・マージャのもの。
[61] 訳者注:性交や精液の放出、あるいは女性の月経や産後の出血などの、イスラーム法上における身体的に汚れた状態のことを指します。この状態から再び清浄な状態に戻るには、全身沐浴であるグスルを必要とします。
[62] 訳者注:心身の清浄化を意図した全身の洗浄。
[63] サヒーフ・アル=ブハーリー(283)、サヒーフ・ムスリム(371)。文章はアル=ブハーリーのもの。
[64] サヒーフ・アル=ブハーリー(5191)、サヒーフ・ムスリム(1479)。文章はアル=ブハーリーのもの。
[65] 真正な伝承。アル=ブハーリーの「アル=アダブ・アル=ムフラド」(707)、サヒーフ・アル=アダブ・アル=ムフラド(530)、スナン・イブン・マージャ(3889)、サヒーフ・スナン・イブン・マージャ(3137)。
[66] サヒーフ・ムスリム(899)。
[67] サヒーフ・アル=ブハーリー(6344)、サヒーフ・ムスリム(660)。文章はアル=ブハーリーのもの。
[68] サヒーフ・アル=ブハーリー(2662)、サヒーフ・ムスリム(3000)。文章はムスリムのもの。
[69] 真正な伝承。アル=ブハーリーの「アル=アダブ・アル=ムフラド」(782)、サヒーフ・アル=アダブ・アル=ムフラド(585)。