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殺人者の相続における諸規定をご紹介します。

    13殺人者の相続

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    ميراث القاتل

    [اللغة اليابانية ]

    ムハンマド・ブン・イブラーヒーム・アッ=トゥワイジリー

    محمد بن إبراهيم التويجري

    翻訳者: サイード佐藤

    ترجمة: سعيد ساتو

    校閲者: ファーティマ佐藤

    مراجعة: فاطمة ساتو

    海外ダアワ啓発援助オフィス組織(リヤド市ラブワ地区)

    المكتب التعاوني للدعوة وتوعية الجاليات بالربوة بمدينة الرياض

    1429 – 2008

    13-殺人者の相続

    ● 殺人者の相続に関する法規定:

     1-正当な権利もなく自らの被相続人(遺産を与える側)を単独で殺した者、あるいはその殺人に直接的または間接的に協力した者には、相続の権利はありません。

     尚正当な権利ではない殺人とは:報復や血債、あるいは贖罪を義務付けられる類のものです。例えば故意の殺人やそれに準じるもの、また過失による殺人はここに含まれます。そして更に間接的な殺人[1]や、子供や睡眠中の者、または精神状態を失調している者の殺人もこの範疇に入ってきます。

     ゆえに自らの被相続人を故意に殺した者は、その者から相続する権利を失います。そこに潜む英知は、遺産を急ぐゆえの殺人防止でしょう。何かをその定められた時期以前に手に入れようとする者は、その禁止によって処罰されるのです。

     また故意でなくても殺してしまった被相続人からの相続権を喪失することの意味は、殺人自体の抑止と生命の尊厳を守るため、そして欲望が殺人の原因とならないための防止策でしょう。

     2-一方報復刑や固定刑、自己防衛のための殺人などは相続を阻みません。

    ● イスラームを棄教した者は、相続することもさせることもありません。もし棄教したまま他界したら、その財産はイスラーム国家の国庫に入ります。

    [1] 訳者注:例えば不用意に掘った穴の中に人が落下してしまい、その結果死んでしまうような場合などです。